シニアになって、親の介護も一段落すると、自由な時間が増えてきます。そんなとき、アレコレと、ついつい、手を伸ばしがち。でも、私の場合、結局、長続きせず、時間とお金の無駄に。
また、電子書籍でも同じ、良さそうな本があったら、一応サンプルを見て、あー役にたちそうと言って購入。でも、読むのは、最初の方だけ。決して、最後まで読まない。電子書籍には良さそうと思った本が、最後まで読まずに、ライブラリの中にタンマリ入っている。
書棚にも電子書籍にも、もう一度、読むべき本がタップリあり、音楽CDも貯めにためた数百枚のCDがある。今持っている本もCDも選びに選んだもの。もう、本もCDも新たに購入する必要はない。
アレコレ手を出しすぎて、アタフタしていると、頭によぎるのが、「足(たる)を知り、止(とどまる)を知る」という言葉。そうなんですよね。持っているものに満足し大切に使い、アクセク急がずに今を淡々と過すこと。
若いときには、気力も体力もあり、いろんなことに手をだしても、なんとかこなすことができた。でも、シニアになり、気力も体力も衰え、かつ、新たにやるべきことも出てくる。私の場合であれば、以下の内容。
①グループホームの母のサポート
②実家の片付け
③墓の整理、永代供養
④子どもに遺すエンディングノート
⑤同窓会などの仲間や地域との交流(これはシニアになって、とても大事)
こんなことを考えると、シニアになったら、あれこれ新しいものに手を出すより、今後自分として何をすべきで、自分の人生をどう収束させていくかが大事な気がします。
なお、「足(たる)を知り、止(とどまる)を知る」は、中国の古典の「老子」の言葉。
「知足知止(ちそくちし)」
足(たる)を知り、止(とどまる)を知る
今の状況に満足し、アクセクせず今という時を大事にする
「足(たる)を知り」
今の状況に満足し、いままで蓄えていたものを大事にすること。よく考えると、今持っているものを意外と私たちは知らないものです。持っているものをよく使わずに新たに買ったり、必要ないものまで買うことがありますね。自分の身の回りをよく見ると 「アレッ、これある」 と忘れていたものが見つかるかもしれません。
「止(とどまる)を知る」
この止まるという動作、忘れがちです。ついつい、先を急ぎがち。ときには、止まって、眺めてみると、いろんなことが見えてきますね。例えば、旅行をしたときバタバタ見物するときより、時間をかけてゆっくり見た方が、意外な発見をして想い出に残ります。時には、止まってみる、とても大事な気がします。
「足(たる)を知り、止(とどまる)を知る」 本当に素敵な言葉です。