シニアからの学び

介護・主夫業・花作り, etc. シニアから学びの日々が再び

生きる上で必要なこと 「食べること」「眠ること」そして大事な「楽しみ」

最近、つくづく思うんです。私って人生、楽しんでいるのかなと。楽しみがないと、笑顔も少なくなり、行動するのもおっくう、自然に気分もブルーに。楽しみがあると笑顔が増え、自分も周りも幸せ気分になります。そう考えると、生きることは、楽しむことが基本かもしれませんね。

 

まずは、少々前置きを。実は、認知症の母を介護して分かった事、それは、生きる上で必要なことは「食べること」「眠ること」。

母と一緒に、2ヶ月に1回、グループホームに入所してからも、継続して行っている精神科。そこの精神科の先生が毎回母に聞くのが、「よく食べてますか」「よく眠れてますか」ということ。
最初は、なんでこんな単純なことをいつも聞くの?と不思議でした。でも、しばらくしてから、あーやっぱり、この「食べること」「眠ること」があってこそ、元気で生きる秘訣なんだと分かりました。

母と一緒に作った手作り料理、味付けはいつも私でしたが、母は美味しそうに、あるときは、私より食べてました。そして、食べる時は元気で、庭に出て花作りをやってました。そして、睡眠、母はこれも充分でした。だから、いつも元気で、暴言時もパワー全開でした(これにはチョット参りましたが)。

やっぱり生きることは、「食べること」「眠ること」ですよね。これさえ充分だったら、認知症でも、元気に過ごせます。そして、もう一つ大事なのが「楽しみ」、精神的に元気になるには「楽しみ」が必要です。

”楽しみ”のスゴさを痛感したのは、認知症の母を介護したとき。母は認知症になっても庭に出て「花作り」をしてました。毎日の水やリ、花の手入れ、植え付け、そして雑草取り。私も一緒にやりましたが、運動にもなり、お互いに気分転換ができました。

そして、何故か、母は90歳近くになって認知症なのに、簡単な「計算ドリル」を解くのが好きでした。母は、認知症になり、とても辛かったと思います。
そんな母は、気分が落ち込んだとき、簡単な”計算ドリル”を出して解いていました。30分、時には1時間近く、熱中していました。そして、そのあとは、母はずいぶん落ち着いていました。

この時に感じたんです、「楽しみ」はスゴイ、認知症になっても生きがいになるし、気持ちも落ち着かせると。なお、「食べること」も「楽しみ」になりますね。美味しい手作り料理は、体にも心にも栄養になります。

なお、「楽しみ」があると、多少、悩みがあっても、人間関係で問題があっても、その「楽しみ」で「忘れる」ことができます。考えれば考えるほど、問題は大きくなります。そんな時は、いったん忘れることが必要ですね。

なお、曹洞宗の開祖・道元禅師の教えに 三心の教え(喜心・老心・大心)があります。私は、母の介護のとき、いつも、これを考えるようにしました。
「喜心(きしん)」は、喜びと感謝の心で日々の生活を行うこと。
「老心(ろうしん)」は、老婆のような慈愛にあふれた心。
「大心(だいしん)」は、広く深く大きな心
この3つの心の中で、私は「喜心(きしん)」が大事だと考えています。喜ぶ心は、楽しむ心と言ってもいいかもしれません。これが無いと、老心も大心も発揮できない気がします。

なお、真に楽しむ為には、結果ではなく、その過程を楽しむことが必要ですね。花作りも料理も、その過程を楽しみ、その時、失敗しても悔やまず、次に活かす、これが「楽しみ」を継続させるコツだと思います。