認知症の母を介護していて、いつも失敗するのが、母の行動を否定したり、責めたりすること。否定したり責めると、母はきまって、被害妄想+暴言を起こしました。
なお、認知症の母を否定・責めるのは、だいたい”小さなこと”。もし、この”小さなこと”に、こだわらなければ、私の介護の場合は、母の被害妄想や暴言を、かなり少なくできたはずです。
私の経験から言えば、「”小さなことにこだわらない”というのは、”認知症介護のキーポイント”」と感じています。
恥を忍んで、私が”母を責めた小さなこと”の具体例を、以下に紹介します。
①テーブルを拭く布巾を間違える
②味噌汁の具の量を間違える
③残っているご飯が少ないと言って、ご飯を炊いて多量に残る
④冬なのに夏のパジャマを着ようとする
⑤花の手入れの方法が(私から見て)おかしい
⑥早めに食事の準備をしたがる
⑦物の配置をよく変え、部屋を散らかす
⑤急にグズり、お風呂に入らないと言う
私が母を責めた”小さなこと”を書き出してみると、中には、認知症でない人でも、時々起こすようなこともありますね。
私は、今までも、人の小さな失敗でも、よく責めてました(私の悪い性格の1つ)。私の人を責める性格は、認知症介護にとって、致命的なことだと、母を介護してよく分かりました。
(レビー小体型)認知症の母にとって、これらの”小さなこと”は、いずれも、故意にやっていることではなく、やむを得ずやってしまったり、何か考えがあってやっていることでした。
では、認知症介護の中で、どんなことが ”小さなこと” でしょうか?
私の経験で言えば、極論かもしれませんが、”認知症介護では、命に関わること以外は、小さなこと”だと思います。
理想論かもしれませんが、認知症介護では、命に関わることで無ければ、できるだけ、否定したり非難しないように気をつけたほうが良いですね。私には、今でも、なかなかできません(すいません)。
認知症の人が、思わぬ行動をとった場合には、”これって、命に関わるの?”と考え、そうで無ければ、グッと我慢して(数を10まで数えると良いそうです)、できるだけ、なんとか、作り笑顔で対応することが、とても大事だと考えています。
ただし、認知症の人の思わぬ行動の中には、弄便(便いじり)などの行動もあり、対応が難しいこともあります。
なお、認知症の母を介護していて、母の行動に我慢できず、かといって怒れず、涙が出てきそうになったことが何度もありました。