シニアからの学び

介護・主夫業・花作り, etc. シニアから学びの日々が再び

最近の記憶が無くなる“記憶障害” 生活の様々な所で障害に!

認知症の代表的な“記憶障害”、認知症の母を介護して、その大変さが分かりました。最近の記憶が無くなる記憶障害、実は生活のあらゆる面で障害になります。

なお、何をどこに置いたのか分からないので、服の管理ができなくなりました。そのため、プラスチックケースをいくつか用意して、普段着る、下着、靴下、上着、ズボンは、そこに直すことにしました。

“記憶障害”の母の例は、以下の内容でしたが、これをサポートするのは大変でした。

①物を置いている位置が分からなくなるので、服を片付けられない。服の位置がバラバラ。
②トイレをしたのに、それを忘れて、何度もトイレに行く。
③洗濯機などの電気製品の操作が分からなくなる。
④病院に行く前、持って行くものを準備したのに、それを忘れ、なんども確認する
⑤台所のものを片付けたとき、置く位置を間違える。包丁を違う場所に隠して、大騒ぎになったことも。
⑥お正月に孫にお年玉をあげたのに、それを忘れ、お金が少ないと大騒ぎする。
⑦同じ服を何日も着て、洗濯するのを忘れる。
⑧大事なもの(財布、携帯、メガネ)を毎回違った場所に保管して、無くなったと騒ぐ。
⑨数分前に質問したことを忘れ、何度も同じ質問をする。


⑧、⑨は、介護する前から知っていましたが、それ以外にも、こんなに生活に支障があるとは、思ってもいませんでした。

このような状況に、最初、私はアタフタして、認知症の母を、叱ったり怒ったりしましたが、逆効果でした。物がどこにあっても、財布がなくなっても、慌てず、探すことにしました。

いろいろ探していくと、だんだん、母が隠す場所も分かるようになりました。ちなみに、母の携帯が無くなったときは、私の携帯から電話をかけて、母の携帯の着信音で探しました。

介護の最初の頃は、母が不合理な行動をしたとき、”記憶障害”が原因と理解出来ず、よく母に文句を言ったり怒ったりしたものでした。しかし、私みたいに、文句を言ったり、怒ったりしてはダメですね。

でも、”記憶障害”が原因と分かってからは、少しは落ち着いて対応出来るようになりました。

認知症の母の行動をみているて、アレアレ?何だ!という行動が多くなりましたが、決して、わざとしているのではなく、認知症の“記憶障害”などが原因です。

さらに、母は、もともと神経質なだけに、心配になっても、それを安心させる記憶が無いので、不安は大きくなりました。

記憶障害により、認知症介護が大変になります。できるだけ、大らかに考え、なんとかなるさと、淡々と過ごすことが良いようです。

なお、記憶障害は、確実に進行します。失われていく記憶は、新しい記憶から徐々に古い記憶へとなります。精神科で提供される薬は、認知症を治すことはできませんが、認知症の進行は抑えることができます。

【参考】リボーの原則
100年以上前の内容ですが、参考になります。まさに認知症の母の行動をみていると、当てはまります。
①記憶は、最近のできごとから失われていく。
②知的に習得されたものの方が、体験的なものより失われやすい。
③感情的能力は知的能力よりはるかにゆっくりとしか失われない。
④日常の習慣的なこと、長い間身についた習慣、たとえば着衣、食事摂取、手仕事、トランプなどは、最後まで残る。