シニアからの学び

介護・主夫業・花作り, etc. シニアから学びの日々が再び

大らかさを学んだ 母の介護施設切替え

実は、母がグループホームを退所せざるを得なくなりました。グループホームの施設管理者との意見の食い違いが原因でした(自分にも責任がありました)。

私に取っては一大事。そんなに簡単に次のグループホームが見つかるはずも無く、ただひたすらにいろんな施設に電話をかけ、空いている施設を探しました。幸いなことに、親切なグループホームがあり、なんとか入所することができました。この間、約1ヶ月、本当に悩み、考えました。

何故、退所せざるをえなくなったのか、私の間違いはどこにあるのか、施設側の問題点は何だったのか、いろんなことを考えながら、同時に次のグループホーム探し。私が住んでいる離島でも、グループホームの空きは、1年ぐらい待たないといけない状況。焦りと反省の日々、お先真っ暗でした。

なお、本当に偶然、新しいグループホームが決まりましたが、空きが出るまで2~3週間かかるとの事。入所できる日が決定する日まで、必要な物を購入して、グループホームからの電話を、今か今かと待つのが本当に大変でした。

相手には相手の都合や・やり方があるので、それをあまり邪魔してはいけないと考え、待っていましたが、とても長く辛かったですね。

なお、次のグループホームが決まってからも、いろいろ考え悩みました。新しいグループホームは母にとって本当に良い施設なのか? 何を準備したらいいのか・・・などなど、日頃から、物事を深刻に大げさに考える私には、とても重い1か月でした。

今回の経験から多くのことを学びました。一つは、いかに人のペースを守り、人のやり方を大事にするのが大事か。実は、私は自分のペースや、やり方を押しつける性格があったので、これを見直す良い機会にもなりました。

そして、「相手を待つ」ことの大事さも痛感しました。やはり「人を待ち 時を待つ」(空海さんの言葉)、とても大事です。

そして、もう一つ大事なことが分かりました。それは、物事を深刻に考えすぎると、あまり良くないということです。深刻に考えると、ついついマイナスの発想になります。これがダメになったらどうなるの、本当にこの施設で大丈夫なの、母には新しい施設はOKか?・・・などなど。

心配したらきりが無いですね。そして、深刻に考え、心配しすぎると、新しい発想も出ず、元気を無くし、普段の生活も落ち着かず、良いことはないです。

逆に、なんとかなると大らかに考え、笑顔で行動し、気になることがあったら相手にはっきり質問していくと、大変だと思っていたことも、意外とスムーズに行き、相手も上手く対応してくれるようです。

物事を大げさに考えたり、深刻に考えすぎる危険性を改めて分かりました。それに、物事を深刻に大げさに考えると疲れます。前向きな発想も出ず、余計な心配ばかり増えます。心にも体にも良くないですね。そこで、私なりに以下を考えてみました。

夢一灯流 「大らかに考え、行動するとは」

①物事を深刻に考えない(悲観的になったら考えを中止)
②人の話をよく聞き、笑顔で対応する(これで相手も笑顔になる)
③相手のペースや考え方を大事にする(自分のペースを押しつけない)
④焦って行動しようとしたら時間をおく(焦ると良いことは一つもない)
⑤ギリギリで行動しない(余裕を持って行動する)
⑥ブルーな気分に左右されない(気分には根拠がない)
⑦思うとおりにいかないのが世の常(クヨクヨしない)
⑧ゆっくり話す(相手も安心し自分もリラックス)
⑨「なんとかなるさ」と何度か唱える(不安が少なくなり、リラックス)
⑩全てには時がある、時を待ち、人を待つ(待つことはとても大事)
⑪無理は禁物、頑張り過ぎない(自分の力には限界がある)

物事を深刻に考えすぎると、見る視野がだんだん狭くなり、見えない物が増え、間違った判断をしがち。だから、相手の立場になり、視点を広げ、考えてみると、意外に見えてくることがあります。

今回、いくつかの自分の欠点にも気づきました。どんな状況でも、相手を強く責めないこと、そして丁寧に対応すること。また、自分のペースや考えを無理強いせず、相手のペースややり方を尊重すること。

グループホームを変えるというのはとても大変でしたが、自分の欠点や大らかの大切さを分かったのは、本当に幸いでした。それにしても、介護では自分の性格の欠点がよく分かりますね。なかなか辛いですが、得るものは多いです。70歳、まだまだ人間修業中。

付記:「なんとかなるさ」と口にすると、不安が少なくなる

「なんとかなるさ」とつぶやけば、脳の扁桃体の興奮が鎮静化され、不安は少なくなるそうです。何度もつぶやけば「プラシーボ効果(暗示効果)」も加わり、さらに落ち着いた気持ちになると言われています。私も、そんな感じがします。いろいろ考え悩んだとき、「まあ、なんとかなるさ」とつぶやくと、少しリラックスした状態になりますね。