認知症障害のひとつに「実行機能障害」というのがあり、順序よく物事をおこなうことができなくなります。
ある目標に向かって手順通りにできないことで、電気製品の操作ができなくなったり、簡単な料理しかできなくなり、戸締まりなども不十分になります。
そのため、生活上のサポートがかなり必要になります。
認知症の母も、料理は、味噌汁、ご飯を炊く以外はできなくなりました。時々作る料理も味付けがおかしくなりました。
母は、冷蔵庫にある材料で何を作ったら良いか考えることができず、適当に冷蔵庫から材料を出して、頭を抱え込むこともあります。
電気製品の使い方も、時々、分からなくなりました。いちど、操作の手順を少し間違うと、混乱して、パニックになることも。
この「実行機能障害」の母の例をまとめると以下のようになります。
①料理は簡単な味噌汁、ご飯炊きなど簡単な料理しかできなきなった。
②食材から料理を考えることができなくなった。
③洗濯機などの電気製品の操作が時々分からなくなり、操作が少し間違うとパニックになった。
④家の戸締まりが不十分になり、母の戸締まりは、毎回、確認が必要になった。
⑤衣類の管理が出来なくなり、衣替えの時は、何をしまい、何をだすのか混乱した
⑥買物、生協の申込みができなくなった。
料理が得意だった母には、料理ができなきなったことは、かなりショックだったと思います。また、今まで、スムーズにできていた電気製品の操作にも迷うことが多くなり、不安になったと思います。
母の料理は限られるため、母には野菜や果物を切ってもらい、料理は超初心者の私が担当しました。おかげで、私の料理の腕前もかなり上がりました。しばらくは大変でしたが。
「実行機能障害」は、生活面でかなり支障がでます。
辛抱強くサポートするしかありません。ただ、男性の方には、かなり、家事の負担がかかります。男性は、普段から“家事力”を身につけておくことが必要だと感じています。